情報のコモディティ化による変化とは
こんにちは。今回はAIとマネジメントについて考えたことを書いてみます。
数年前まで「情報は価値だ」と言われると、多くの経営者は同感していたと思います。ところが、AIの進化により、情報は一瞬で検索でき、要約され、比較され、時には提案までしてくれる時代になりました。
気がつけば、情報そのものは誰でも持てる状態。コモディティ化が進んでいるんですね。
情報化社会に入ってからもAIの進化の前は「知っている人だけが得をする」世界でしたが、今や「知っているだけでは差別化できない」のが現状になってきました。
では、マネジメントは何を武器にすべきなのか?
それは、「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」が重要になってきています。
■ 「何を言ったか」から「誰が言ったか」へ
AI時代は、ほとんどの知識やノウハウは検索すれば似たような答えが出てきます。24時間休まず、怒らず、疲れず、瞬時に大量の情報を整理してくれるのがAI。
そうなると、人間のマネジメントに求められる価値は、「内容の正しさ」だけではなく、「その発言が信じられるかどうか」になります。
たとえば、同じアドバイスでも、
- 無名の誰かがSNSに投稿した文章
- あなたが信頼する師匠や上司が口にした言葉
どちらが心に響きますか?私は後者を選びます。
つまり、これからのリーダーは「信頼を前提に聞いてもらえる状態」をいかに作るかが勝負になると思うんです。
■ リーダーは信頼性によって焦点があたる
信頼とは、簡単に言えば「この人の言うことは間違いないだろう」という感覚です。AIがどれだけ優秀になっても、最終的に人が行動に移すかどうかは、この感覚に左右されます。
信頼は一朝一夕で築けるものではなく、日々の行動、判断、姿勢の積み重ねがあって初めて成り立ちます。
さらに、AIが持っていない人間味やストーリーも重要な要素。
たとえば、ある経営者が「社員を大事にしろ」と言ったとします。その経営者が、困っている社員の家族を助けたりしていれば、その一言は重みを増します。
逆に、口では「社員第一」と言いながら、利益のために平気で人を切るような人が同じことを言っても、響くはずがありません。
■ 信頼性を得るためのブランドづくりとは
どうすればリーダーは信頼を得られるのか。そのカギは「ブランドづくり」にあります。
ここで言うブランドとは、ロゴや広告の話ではなく、「人としてのブランド」。
人としてのブランドとは、言動、態度、価値観の一貫性から生まれます。
具体的には、以下の3つのポイントが重要ではないでしょうか。
1:透明性・・・判断の背景や考え方を隠さず共有すること。「なぜこの決断をしたのか」が見えると、人は安心してついてきます。
2:継続性・・・言ったことをやり続けること。小さな約束でも守る姿勢が、信頼という残高をコツコツと増やします。
3:人間性・・・完璧である必要はなく、弱みや失敗も見せること。AIにはできない「不完全さ」が、逆に人を惹きつけます。
■ AI時代のマネジメント実践例
例えば、あなたが部下に新しいプロジェクトを任せるとします。昔なら「この方法が正しい」と情報と根拠を示せばよかったかもしれません。今は、AIに聞けば同じ情報がすぐに出てきます。
では何が差をつけるのか?
それは、あなたがその部下を信じ、失敗しても責任を取る覚悟を見せることです。部下は「この人が言うならやってみよう」と思えるのです。
AIは正しい答えを出せますが、責任は取りません。だからこそ、AI時代のリーダーは「責任を引き受ける人」であり続ける必要があると考えています。
■ ユーモアも信頼の一部
信頼づくりというと、真面目で固い話になりがちですが、実はユーモアも重要な要素です。笑いは人と人の距離を一気に縮めます。
とある社長は、会議の冒頭で必ず「今日の私のネクタイの色が会議の成否を決めます」と冗談を言うそうです。もちろんそんなことはないのですが、その一言で場が和み、本音が出やすくなるのです。
こうした小さな人間らしさが、AIには真似できない信頼の源になります。
■ AIが進化しても、人間の価値は「誰が言ったか」に残る
AIはこれからも進化し、情報はさらにコモディティ化していくでしょう。そんな時代において、マネジメントの中心は「情報の正しさ」から「発言者の信頼性」へと移行します。
リーダーは、透明性・継続性・人間性をもとに、自分というブランドを築く必要があります。そして、信頼は日々の積み重ねでしか生まれるということをリーダーは認識する必要があります。
「情報はAIが作り、信頼は人間が作る。」
この役割分担こそが、AI時代のマネジメントの新しい形になると思う今日この頃なんです。
参考にしてみてくださいね(^_-)-☆