こんにちは。このブログも９９回目。今回は広告について書いてみます。

「広告を出しても、まったく反応がない」「昔はチラシ1枚で電話が鳴ったのに、今は反応ゼロ」

そう感じている経営者の方は多いのではないでしょうか。

インターネットが普及し、広告は誰でも出せる時代になりました。SNS広告、Google広告、YouTube広告。少額からでも出せる反面、世の中は広告であふれています。しかし、これだけ広告が増えたことで、消費者は広告を見る目を持つようになりました。もう「安い」「限定」「今だけ」では動かない。むしろ「うさんくさい」と感じられてしまうし、私も同じように感じています。

今、広告の打ち方には根本的な変化が求められています。

■広告の主役は「商品」ではなく「共感」

昔の広告は、「商品を知ってもらうこと」が目的でした。けれど、今は違います。商品を知ってもらうだけなら、ネット検索で済みます。いま必要なのは、「この会社の考え方に共感できる」「この社長の姿勢が好きだ」という心のつながりをつくること。

広告の主役は商品ではなく、あなた自身の想い。

たとえば、あなたが地域密着のサービスをしているなら、「なぜ地元でやるのか」「お客様との関係をどう考えているか」を語る。あなたが製造業なら、「どんな苦労や工夫の末にこの品質を実現しているのか」を伝える。
人はストーリーに反応します。スペックよりも、想いに動かされるのです。

■広告は「作る」ものではなく、「育てる」もの

デジタル広告というと、「1回出して結果を見る」というイメージを持たれがちです。しかし、現代の広告は長期戦です。SNSやブログ、YouTubeなどで定期的に情報を発信し、見込み客との信頼関係を「育てていく」。

一度の広告で成果を求めるよりも、何度も見てもらい、時間をかけて信頼を積み上げるほうが効果的です。

たとえば、初めて見た広告で購入する人は、100人中1人いるかどうか。でも、その会社の投稿を3回見て、理念を知って、社長の顔を見て、「この人なら信頼できそう」と感じてから買う人は、10人に1人に増えるかもしれません。つまり、広告は瞬発力ではなく継続力が勝負です。

■「売り込み感」がある広告はもう通用しない

「今だけ半額！」「数量限定！」という広告は、もうほとんど響きません。理由は簡単で、みんながそれをやっているからです。人は「売られている」と感じた瞬間、心を閉ざします。

これからの広告は「売り込まない広告」が求められます。

たとえば、あなたが塗装業を営んでいるなら、「この季節は外壁が傷みやすくなります。業者選びで失敗しないための３つのポイントを紹介します」という役立つ情報を発信する。

結果的に、「この会社は信用できる」と感じてもらえれば、それが最大の広告効果です。

■広告とは「信頼の積み重ね」を可視化するもの

中小企業にとっての広告は、「一か八かの勝負」ではなく、「信頼を見える化する」ツールに変わりました。ホームページやSNSに掲載するお客様の声、代表者の想い、実績、スタッフ紹介。

これらはすべて広告の一部です。

広告を通じて会社の人間味を伝えること。それこそが、いま最も効果的なマーケティングだと考えてます。

■広告の本質は「伝える」ではなく「伝わる」

広告は「情報を伝える」ものだと思われがちですが、本質は「心に伝わるかどうか」。

どんなにきれいなデザインでも、心がこもっていなければ、見透かされます。逆に、手作りでも、誠実で正直な言葉は人の心を動かします。ホームページもデザイン力に優れている必要はありません。特に中小企業は、ホームページにも人間味を出していくべきです。

たとえば、「高品質なサービスを提供しています」よりも、「お客様のありがとうをいただくために、夜遅くまで現場を回っています」のほうが伝わる。

広告の価値は、技術ではなく温度です。

■広告は「信頼構築の第一歩」

これからの広告は、「反応を取る手段」ではなく、「信頼を築く入口」です。

・安さを競う広告は、すぐに真似される
・派手なデザイン広告は、すぐに飽きられる
・けれど、本音で語る広告は、ずっと心に残る

だからこそ、これからの中小企業に必要なのは、「うまい広告」よりも「誠実な広告」です。

社長自身の想い、現場での苦労、社員への感謝、地域への想い。
それを丁寧に発信することで、広告は生きたメッセージになります。

「広告が効かない時代」だからこそ、あなたの本気が伝わる広告は、確実に響きます。

参考にしてみてくださいね(^^♪