CLOスキル集(PDF版)を読んだ荷主企業の方へ
「思い当たることが多かった」
もし、CLOスキル集を読んでそう感じたなら、それはごく自然な反応です。(まだ読んでない方は、こちらをどうぞ。)
多くの中小企業では、物流は外注しているものの、判断そのものは誰もしていないという状態に陥りがちです。
物流会社は一生懸命対応してくれている。
現場も回っている。
それでも、なぜか物流費は上がり、改善の実感はない。
この状況は、珍しいことではありません。
〇 物流を外注すると「空白の役割」が生まれる
物流を外注すると、作業はプロに任せられます。
しかし同時に、社内から次の役割が抜け落ちます。
- このコストは妥当なのか
- 今のやり方は、事業規模に合っているのか
- 将来の成長に耐えられる物流なのか
これらを経営の立場で判断する役割です。
物流会社は実行者であり、経営判断者ではありません。
ここに空白が生まれると、物流は「回っているが、最適ではない」状態になります。
〇「誰かが見てくれている」という思い込み
よくあるのが、「物流会社がプロだから、きっと最善を考えてくれているはず」という思い込みです。
実際には、物流会社は自社の契約条件・人員・設備の中で最善を考えます。
それが荷主にとっての最適解とは限りません。
ここを調整する存在がいない限り、コスト・品質・スピードのバランスは徐々に崩れていきます。物流会社に勤めていた経験でお話しすると、人手のかかる作業の効率化(人の動かし方)が、下手な物流会社は多数です。
例えば流通加工でいうと、100の加工に対して10の労力を使う物流会社と5の労力で済む会社。荷主さんは絶対に後者を選びますよね。前者のような物流会社はコストが合わないとか不満を言いますが、作業工程への段取や人選、時間ごとの作業の生産性への人の配置転換などを上手にできない物流会社は本当にたくさんあります。
〇現場経験者がCLOに向いている理由
CLOに必要なのは、理論よりも現実を知っていることです。
- 荷主の無理が、どこで現場負担になるのか
- 物流費の交渉で、どこが限界ラインなのか
- 業者を追い込みすぎると、どんな歪みが出るのか
これらを理解している人材でなければ、「正論だが、現場が回らない判断」をしてしまいます。物流会社経験者がCLOに向いているのは、荷主と業者の両方の立場を理解しているからです。
〇すべてを社内で抱える必要はありません
「でも、そんな人材を社内に置く余裕はない」そう感じるのも当然です。
中小企業にとって重要なのは、CLOという役割をどう確保するかであって、必ずしも雇用することではありません。
- 外部の知見を使う
- 必要な期間だけ関与してもらう
- 判断軸と考え方を社内に残す
こうした形で、物流の空白を埋めることは可能です。
〇物流が「分からない」まま経営しないために
物流は、問題が起きてからでは遅い分野です。
気づいたときには、
- コストが固定化している
- 業者との関係が悪化している
- 現場が疲弊している
という状態になりがちです。
だからこそ、平常時に物流を俯瞰できる視点を持つことが、経営リスクの回避につながります。
CLOスキルPDF版も含め、参考にしてみてくださいね(^_-)-☆