成果が出てから自信はついてくる
「自信がないから、なかなかスタートできない」
経営者や挑戦者の方々と話していると、こんな悩みをよく耳にします。今回は、自信について書いてみます。
はっきり言います。何かをはじめるのに、自信は必要ありません。
むしろ、自信がない状態で動き始めることこそ、挑戦の本質に近いのです。
■新たなことは、はじめから成果が出ない
新しい事業、新しい挑戦、あるいは新しい取り組み。どんなに優秀な経営者でも、最初から成果が出ることはほとんどありません。売上が上がる、結果が出る、評価される。これらはすべて「あとからついてくるもの」です。
だから、スタート前に「自信がない」と立ち止まってしまうのは自然なことです。成果がまだ目に見えないのですから、不安を感じるのは当然です。
たとえば、新規事業を立ち上げるとき、最初の数か月は売上がゼロということも珍しくありません。そんな状況で自信を求めること自体が、無理な話です。
■どんな人も、はじめは不安との闘い
実は、経験豊富な経営者や起業家でも、はじめはみな不安に押しつぶされそうになります。
「本当にうまくいくだろうか」
「失敗したらどうしよう」
「人に迷惑をかけてしまうのではないか」
こうした不安は誰にでもあります。つまり、不安を感じること自体は、挑戦者として正常な感覚なのです。
重要なのは、不安そのものではなく、その不安とどう向き合うかです。
■不安と欲求が競い合う
新しいことに挑戦するとき、心の中では二つの力が常に競い合うといいます。
- 不安:「やめたほうがいい」「失敗したらどうしよう」
- 欲求:「やりたい」「実現したい」「挑戦したい」
この二つの力は、行動を起こすか止めるかの重要な分岐点になります。
多くの人が、不安に押されてスタートできないのは、この不安の声を優先してしまうからです。
しかし、不安の声は行動する前の心の自然な反応であり、決してネガティブなものではありません。むしろ、不安があるということは、本当に重要な挑戦である証拠です。
■欲求を思考し続け、不安より大きくする
では、どうすれば不安に負けずにスタートできるのでしょうか。ポイントは、自分の欲求を強く意識し続けることです。
欲求とは、「やりたい」「実現したい」という純粋な気持ちです。
不安が押し寄せてくると、人はその声に耳を傾けがちですが、欲求を思考し続けることで、不安よりも大きな力に変えることができます。
具体的には、次のような方法があります。
- やりたい理由を言語化する
「なぜこれをやりたいのか」を紙に書き出すだけで、欲求は強くなります。
「お客様に喜んでもらいたい」「新しい市場に挑戦したい」など、具体的に言葉にすると、自分の中の熱量が明確になります。 - 小さな行動から始める
一度に全力を出す必要はありません。小さな一歩でも、動き出すことで欲求が実感に変わり、不安より強い力になります。 - 成功イメージを描く
具体的に成功したときの状況や感情をイメージすることも、欲求を強くする助けになります。
これは脳にとって「やる価値がある」と信号を送る行為です。
■欲求への想いが、行動を促進する
欲求の力を強めると、不安は自然と押しやられ、行動が促進されます。
行動してみて初めて、少しずつ成果が見えてきます。成果が出て初めて、「自分はできるかもしれない」という自信がついてくるのです。
つまり、自信はスタートの前には必要ありません。成果が出てから後でついてくるものなのです。
これは、どんな経営者も、どんな挑戦者も同じです。自信を待っていると、永遠にスタートできません。欲求の声を信じ、行動することで初めて、自信が育っていくのです。
■自信がなくても、挑戦をはじめよう
- 新しいことは、はじめから成果が出ない
- どんな人も、はじめは不安との闘い
- 心の中で不安と欲求が競い合う
- 欲求を思考し続け、不安より大きくする
- 欲求への想いが行動を促進し、成果と自信につながる
自信がないからと立ち止まる必要はありません。自信は成果が出てからついてくるものです。
大切なのは、欲求を信じて、まず動き出すこと。小さくても良いので一歩踏み出すことです。その一歩が、未来の成果を生み、自信を育てます。
「自信がない」という思いは、挑戦の自然な伴走者です。恐れずに欲求の声を信じて、今日、まず一歩を踏み出しましょう。
この記事を書くことによって、自分自身の応援になったように感じています。
参考にしてみてくださいね(^_-)-☆