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誰が仕切れば顧客が喜び、社員が成長するか

「後継者問題」。
経営者の間で、この言葉を聞くと急に空気が重くなるのは、なぜでしょう。
それは、答えが一つじゃないからです。今回は、このあたりの持論を書いてみようと思います。

「昨日の正解」が「明日の不正解」になるほど変わる。厄介ですよね。

見た目(肩書き)で選ぶと失敗しますし、性格(経営思考)の相性も大事。タイミングがズレると、どれだけ良い相手でも上手くいきません。

1. 「能力」より「方向性」が合うか

まず大前提として、後継者は「能力」よりも「方向性」で選ぶべきです。理由はシンプルで、能力はあとから伸ばせますが、方向性はなかなか変えられないから。

例えば、ある社長は、営業力抜群の部下を後継者にしました。しかしその部下は「数字重視」で、お客様より契約件数を優先するタイプ。結果、短期的な売上は上がりましたが、長年築いた顧客との信頼が崩れました。

方向性のズレは、組織全体の空気を変えてしまう。「何を大切にするか」の価値観が一致しているかを見極めることが大事です。

2. 社員から見て「この人のために頑張りたい」と思えるか

後継者が決まると、最初にその影響を受けるのは社員です。数字に強くても、人望ゼロの人がトップになれば、組織は静かに、でも確実に崩れます。

社員はかな~りシビアです。肩書きや社長の推薦よりも、「この人と働きたいか」で動きます。
ある社長さんから聞いたのですが、後継者を選ぶとき、社内アンケートまではやりませんでしたが、休憩所での雑談や飲み会での社員の反応を観察していたそうです。「人は正直で、好きな人の話になると声が1.5倍大きくなるんだよ」って言ってましたね。

3. 「顧客の笑顔」をゴールにできる人

後継者は、経営計画や戦略を描くだけでは務まりません。特に中小企業の場合、顧客との距離が近いので、トップの姿勢が直接顧客満足度に反映されます。

ある社長がバトンを渡した後、ある顧客からこんな風に言われたそうです。

「今の社長は、最初の挨拶の時に『よろしくお願いします』じゃなくて、『一緒に良い仕事をしましょう』って言った。あれでこの会社は大丈夫だと思ったよ」。

顧客は、言葉の端々や態度から経営者の本音を見抜きます。
売上のためではなく、顧客の笑顔をゴールにできる人こそ、安心して任せられる後継者です。

4. 「自分を超える覚悟」を持っているか

多くの経営者がやりがちな失敗は、「自分のコピー」を後継者にしようとすることです。
これは安心感がある一方で、組織の成長を止めるリスクも大きい。

知りあいの社長さんも、最初は「自分と同じ考え方、同じやり方をできる人」を探していたそうです。
しかし、よく考えるとそれでは時代の変化に対応できない。むしろ、自分のやり方をアップデートしてくれる人、自分を追い越す気概のある人が必要なんだそうです。

後継者に渡すのは「完成された事業」ではなく、「発展途上のバトン」です。そのバトンをさらに磨き上げてくれる人を選ぶべきと言ってました。

5. 「器」を見抜く面接のコツ

能力や数字は履歴書や評価表で見えますが、「器」は日常でしか見えません。
あえて予定外のトラブルを任せてみること。

例えば、急なクレーム対応、納期遅れ、予算オーバーそういうときの言動に人間性が出ます。
後継者候補が「自分のせいじゃない」と逃げるタイプなら、早々に候補リストから外したほうが良いかと思います。逆に、自分の非ではなくても責任を引き受け、最後までやり遂げる人は、大きな器を持っています。

6. 後継者を育てるのは「社員全員」

ここで大事なのは、「後継者教育=社長だけの仕事」ではないということです。社員全員が後継者を育てる意識を持てば、その成長スピードは倍になります。

ある経営者の方は、後継者候補には現場研修を徹底したそうです。
営業部門も、管理部門も、物流現場も全部回る。
その過程で、各部署の社員が自然に彼(後継者)を教育してくれたそうです。
そして社員たちは、「自分たちが育てた社長」という意識を持つようになり、トップ交代後の組織は驚くほど安定したと。

7. 後継者選びは「感情」も大事

後継者選びには、「好き嫌い」や「感覚」も大事です。人間はロボットではありません。心が通じる人とじゃないと、長い経営の旅は一緒に走れません。

数字や経歴が優れていても、なんとなく信じられない人は、やっぱりどこかで亀裂が入ります。逆に、「この人となら何かやってみたい」と思える人は、不思議と困難を乗り越えられるんです。

 

後継者を選ぶ基準は多くありますが、最終的にはこう整理できます。

  1. 価値観と方向性が合う
  2. 社員から信頼されている
  3. 顧客の笑顔をゴールにできる
  4. 自分を超える覚悟がある
  5. 器の大きさを持っている
  6. 社員全員で育てられる人
  7. 感情的にも信じられる

後継者選びは経営者人生の集大成。
その人選びに成功すれば、顧客は喜び、社員は成長し、会社は未来へ進みます。

ただし、後継者にバトンを渡したあと、「ああ、もっと口出ししたい」とウズウズするのは経営者あるあるではないでしょうか?

グッと我慢。次の時代を信じて任せることが、最後で最大の仕事だと思います。

参考にしてみてくださ~い(^_-)-☆

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