中小企業向けコンサルティングと事業開発

合同会社 SUBTITLE

受付時間

10:00~17:00
定休日:日曜、祝日

お気軽にお問合せ・ご相談ください

0299-77-5925

適材適所の配置は、各自のタイムスパンが大切

突然ですが、あなたの会社のスタッフの方、「未来」をどこまで見ていますか?
1年先? 1ヶ月先? いや、1週間後のランチのことしか考えていないかもしれません。

そんな話をすると、「いやいや、うちの社員は真面目ですから!」と反論が聞こえてきそうですが……

人間は意外と短期的なことしか考えていない生き物なんです。

タイムスパンって?

まず最初に、「タイムスパン」について説明しておきますね。
簡単に言うと、どれくらい先の未来まで思考できるかという時間的な幅のことです。

これは「性格」や「知識量」よりも、もしかすると配置・役割の適正において、とっても重要な視点なのに、ほとんどの採用面接では語られません。実にもったいない。

〇大半の人は「明日の天気」くらいしか考えていない

前職時代に社員たちと雑談中にこんな質問をしてみました。

5年後、会社はどうなってると思う?」と。

返ってきた答えは、

  • 5年後ですか……うーん、転職してるかも(笑)」
  • 「会社ですか? なんかAIが全部やってそう」
  • 「その前に僕の車のローン終わってますかね」

私が聞きたかったのは、事業戦略的な未来像なんですけど!

でも、これが現実。
ほとんどの人は、「明日の天気」や「今週末の飲み会」くらいまでしか、自然には思考しない。
つまり、12日のタイムスパンで考えるのが、人間のデフォルト設定なんです。

〇数ヶ月先、数年先を考えられる人は稀少種

ほんと稀なんですが、こんな人がいます。

  • 「このプロジェクト、来年の市場動向から逆算すると今始めるのがベストです」
  • 3年後の人員構成を見据えて、今この役職に空きを作るべきですね」

この人たち、もはや経営者の思考領域に片足突っ込んでるんですよ。
こういう人は、自然と数ヶ月、数年単位で物事を考えられる。いわばロングスパン型人材です。

〇タイムスパンと仕事の相性

さて、ここからが本題です。
仕事には、それぞれ求められるタイムスパンがある。

たとえば、

  • 倉庫でのピッキング作業:その日の正確さが命。つまり数時間〜1のタイムスパンで十分。
  • 営業職1週間〜1ヶ月先の見込みを追いかける。つまり短〜中期スパンが必要。
  • 中間管理職:チーム体制の先を考える。少なくとも半年〜1先を見る力が必要。
  • 経営陣:最低でも“35年先を想定しないと、会社が右往左往します。

つまり、「適材適所」とは単に能力や経験で見るのではなく、その人がどこまで未来を自然に考えられるかで役割を決めることが重要なんです。

〇タイムスパンを無視すると、どうなるか?

私がかつて見た「悲劇の配置ミス」があります。

とても誠実で、作業も几帳面。まさに現場の職人タイプの社員を、「そろそろリーダーになってもらわないと」と課長に昇進させました。

結果、どうなったか?

  • ストレスで胃を壊し、3ヶ月で降格希望
  • チームからの相談を「自分でやった方が早い」と抱え込み
  • 未来の戦略より、今日のチェックリストが気になって仕方ない

完全に「役割のタイムスパン」が合ってなかったんです。彼は“1日単位で完結する仕事に才能を発揮するタイプでした。

それを半年後を見据えるマネージャーにしてしまったのですから、うまくいくはずがないですよね。

〇採用活動でも「未来の見え方」を確認しよう

では、どうすればタイムスパンを見極められるのか?

面接では、こんな質問をしてみたらどうでしょうか。

  • 「あなたは今、どれくらい先のことをよく考えますか?」
  • 1年後に自分がどうなっていると思いますか?」
  • 5年後の当社の状況を、どう予想しますか?」

内容そのものより、考え方の「時間軸の長さ」を見るんです。

たとえば「1ヶ月先にこうなっていたい」という人には、短期完結型の仕事を任せれば、活き活きと働くでしょう。

一方で「3年後の業界構造がこう変わると思う」と言う人には、中期プロジェクトや企画職など、未来を描く仕事を任せるとハマります。

〇タイムスパンに優劣はない

ここで強調しておきたいのは、タイムスパンの長短に優劣はないということです。

「短い=考えが浅い」「長い=賢い」ではありません。
問題は、合っているかどうか

短期型の人に長期ビジョンを語らせたら頭がこんがらがるし、長期型の人に日々の小さなトラブル処理を延々とやらせたら、息が詰まります。

人間にはそれぞれちょうどいい視野の距離があるんです。
それを理解して配置すれば、みんな無理せず力を発揮できる。
それこそが「適材適所」の本質だと、私は思います。

〇経営者のタイムスパンは「20年後」まで

私たち経営者のタイムスパンは、普通の人よりちょっと特殊です。
「今期の売上」も見つつ、「来期の体制」も考え、「10年後に残る文化」も意識する。そして「20年後、会社がどうなっているか」なんて想像して、勝手に感傷に浸ったりする。

まぁ、時々「今日の昼飯なんだったっけ」と忘れるあたり、短期スパンは少し劣化してるかもしれませんが(笑)

あなたの会社にも、いろんなタイムスパンの社員がいるはずです。

その思考の距離を知ることが、採用・配置・育成すべての起点になります。

これからの採用活動では、ぜひ「履歴書」だけでなく、その人が見ている未来の距離にも目を向けてみてください。

案外、それが人財人罪にしない最良の判断材料になるかもしれませんね。

参考にしてみてください(^_-)-☆

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

0299-77-5925

<受付時間>
10:00~17:00
※日曜、祝日は除く

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

新着情報・お知らせ

2023/12/01
ホームページを公開しました

合同会社SUBTITLE

住所

〒311-2424 茨城県潮来市辻342⁻1

受付時間

10:00~17:00

定休日

日曜、祝日