仕事ができる人はポジティブな思い込みで行動している
こんにちは。30年以上にわたり物流企業で、現場から役員、そして経営陣として、多くの人と仕事をしてきました。
要領の良い人もいれば、真面目にコツコツタイプ、あるいは不器用だけれど結果を出す人もいます。そんな中で、私が一貫して感じてきたことを書いてみます。
「仕事ができる人は、自分なりの“ものさし”を持っている」ということです。その“ものさし”は世間的な評価とは必ずしも一致しません。むしろ、“自分なりの評価軸”を信じているからこそ、周囲の雑音に左右されず、行動し続けることができる大切なこと。
もう一つ、大切なのはその評価軸がポジティブな自己認識(思い込み)に支えられていることです。
■「評価」は誰のものか?
世の中には、いろんな評価があります。
- 他人からの評価(上司・取引先・顧客)
- 数字で表れる評価(売上・利益・KPI)
- 自分の中の評価(納得感・達成感)
この中で、最も人を動かすのはどれだと思いますか?私は、「自分の中の評価軸」だと思っています。
人はどこまでいっても「自分の心の中」で納得できなければ動けないし、逆に納得できれば、誰に否定されても進めるからです。大切ですね。
■成果が出る人は「自分で自分を認める力」がある
成果を出し続ける経営者や営業の方には、共通点があります。それは、自分で自分を肯定できる力を持っていることです。他人が評価してくれなくても、「自分はこれをやった」「自分は意味のある仕事をした」と、自分で自分にOKを出せる人。
言い換えれば「自分なりの成果の定義」を持っているということです。
例えば、営業で数字が未達でも、「今日は3件の本質的な会話ができた」「初対面の相手と心の距離が縮まった」「次回につながる“種まき”ができた」と。
こういうふうに、自分の行動に意味を見出せる人は、落ち込みません。むしろ前向きになります。その“前向きさ”こそが、次の成果を引き寄せる力になります。
■ポジティブな思い込みは武器になる
「思い込み」というと、ネガティブな印象を持つ人もいるかもしれません。でも、“ポジティブな思い込み”は、仕事をする上で最高の武器だと思っています。
- 「自分はやればできる」
- 「このやり方はきっと成果につながる」
- 「自分にはこの仕事をやる資格がある」
こうしたポジティブな自己認識があると、人は迷いなく動けます。そして、実際に行動するから、チャンスをつかめる。逆に、「どうせうまくいかない」「自分なんかがやっても」という思い込みをしている人は、行動量も減り、成果も出ず、さらに自己否定が深まってしまいます。仕事ができる人は、無意識のうちに「自分は価値がある」「やれる」という前提で動いているんです。
■自分の基準を持たない人は、周囲に振り回される
よくあるパターンをご紹介します。
前職時代に、ある程度経験を積んできた中堅社員が、突然パフォーマンスを落とすことがあります。理由を聞いてみると、「上司が認めてくれない」「頑張っても評価されない」という言葉が返ってきます。これはつまり、「他人の評価軸で生きてしまっている」状態です。
自分の基準を持たず、他人の反応や評価に一喜一憂してしまうと、行動がぶれ、自己肯定感も下がり、やる気も失ってしまいます。
一方で、自分の中に「今日のこれは良かった」「このアプローチは意味がある」という基準を持っていれば、外の評価に左右されず、地道に前進できます。
■評価の軸を「成果」から「行動」に変える
私が特におすすめしているのは、評価の対象を“成果”ではなく“行動”に置くことです。なぜなら、成果は他人が決めるものでもあり、タイミングや運にも左右されます。しかし、行動は自分の意思でコントロールできるからです。
- ☓「契約が取れたかどうか」で評価する
- ◎「10件の提案をしたかどうか」で評価する
こうやって評価の“単位”を変えることで、達成感も得やすくなり、継続する力が湧いてきます。
■自分だけの“達成ジャーナル”を持とう
知り合いの方が実践している習慣のひとつが「達成ジャーナル」だそうです。
毎日、寝る前に「今日できたこと」「今日の小さな前進」を3つ書き出すだけです。
- クレーム対応で相手を怒らせなかった
- 新しい提案の骨子がまとまった
- 苦手な上司に自分の考えを伝えた
こうした“小さな成功”を積み重ねていくことで、自己評価の基準が育っていくと聞きました。やがてそれは、誰に何を言われてもブレない“自分軸”になります。
■評価軸は外に求めず、内に
今の時代、SNSや口コミ、レビューなど、他人の評価に晒される機会がとても多いです。そのせいで、「自分の価値を他人に決められてしまう」人が増えています。
でも、経営者であれ、個人であれ、本当に大切なのは「自分が自分をどう評価するか」です。
- 他人がどう見るかより、自分が納得できるか
- 成果よりも、行動に着目する
- 思い込みなら、ポジティブなものを選ぶ
これができるようになると、周囲の雑音に振り回されず、自分らしく進んでいけるようになります。
最後にひとつ、
「人は“思い込み”で人生をつくる」
どうせなら、自分にとってプラスになる思い込みを、自分でつくっていきましょう。
ポジティブにたくさんの失敗を積み重ねた先に自分の価値が見つかるかもですね。(^_-)-☆