灰にならずに炭にしておくことの大切さ
成功の裏には必ずといっていいほど犠牲が伴います。わたしも成功ではないですが、達成感のあとの、燃え尽き症候群に前職時代に陥りました。次のステップに進む気力が湧かない。多くの経営者の方もこの状態を経験するのではないでしょうか。そのとき私がどのように燃え尽き症候群を克服し、第二の人生を進めることができたのか。その経験を基に、経験も踏まえて書いてみようと思います。
■無理に燃えさせずに、じっくり時間を置こう
燃え尽き症候群に陥ったとき、多くの方が最初に感じるのは焦りですよね。「これではいけない」と自分を奮い立たせようとしたり、無理に次の目標を設定しようとしたりします。しかし、このアプローチは逆効果になることが多いのです。なぜなら、燃え尽きた状態の心はエネルギーを失い切っており、無理に動こうとすればさらなる疲弊を招くからです。
私自身も、当初はこの状態から早く脱却しようと試みましたが、空回りするばかりでした。そこで必要だったのは、焦らずに「時間を置く」ことでした。忙しさに追われる日々の中で、休むことに罪悪感を抱きがちです。しかし、燃え尽きた状態で無理に次の火を燃やそうとすると、さらに灰になってしまいます。
時間を置くとは、立ち止まることを意味します。私は数ヶ月間、意識的に事業から距離を置き、休息を優先しました。(前職は結局、売却することと重なり退職をして、起業の道を選択したのですが) この期間、趣味に没頭したりすることで、次第に心に余裕が戻ってきました。心のエネルギーを回復させるためには、焦らずにじっくりと時間をかけることが重要なことがわかりました。(前職時代は誰にも言えずに、元気に振舞ってる振りをしてましたので、今となっては、申し訳ない気持です)
■灰にならないように炭にしておくことの大切さ
燃え尽きた心を「灰」にしないためには、自分の中に残った「炭」の部分を大切にする必要があります。灰は何も燃やせない状態ですが、炭は少しの火種で再び燃え上がる可能性があります。
事業を成功させた経営者であれば、必ず心の中に情熱の欠片が残っているはずです。燃え尽き症候群に陥っても、それが完全に消えるわけではありません。その欠片を見つけ出し、ゆっくりと火を灯すことが次のステップにつながると思います。
私の場合、この炭を維持するために、自分の原点に立ち返りました。「なぜ前職の会社で勤めたのか」「自分が最も情熱を注いでいた部分はどこか」を振り返り、その答えを見つけることで心の火種を取り戻しました。また、その過程で無理に新しい挑戦を始めるのではなく、過去の成功体験や得意な分野を再確認し、それを次のステージの基盤として活用したような気がします。
炭を維持するためには、自分の心の声に耳を傾け、情熱の源を見つけることが大切です。その情熱を少しずつ新しい方向性に向けていくことで、再び火が灯ります。
■燃え尽き症候群を乗り越える具体的なステップ
今思えば、私が実際に行ったステップは下記です。
- 休息とリフレッシュを最優先にする
完全に仕事から離れる時間を作り、心と体をリセットする。 - 心の中の炭を探す
自分が本当に大切にしていたものや情熱を注いできた部分を見つめ直す。 - 小さな目標を立てる
大きな目標に急ぐのではなく、達成可能な小さな目標を設定し、少しずつ自信を取り戻す。 - 仲間や専門家に頼る
信頼できる仲間に話を聞いてもらい、孤独感を和らげる。 - 新たな挑戦の準備を整える
無理にすぐ動き出すのではなく、準備が整ったと感じたときに行動を始める。
燃え尽き症候群は、何かに全力で走り続けた結果として訪れるものです。それ自体が失敗ではなく、むしろ次のステージに進むための通過点と捉えるべきではないでしょうか。無理に自分を奮い立たせるのではなく、じっくりと時間をかけて心のエネルギーを回復させましょう。そして、自分の中の「炭」を見つけ、大切にすることで、再び情熱を持って進むことができます。
私はこのプロセスを通じて、新たな事業展開に挑戦し、以前よりも柔軟かつ持続可能な形で進める準備ができました。燃え尽きたと感じるときこそ、自分自身と向き合い、新しい火を灯す準備を始めるタイミングです。
参考にしてみてくださいね(^_-)-☆