経営計画書にて組織を動かす事とは
本日は「バランスシートは結果論でなく、意図的に導くことが大切」というテーマについて書いてみようと思います。バランスシート(BS)と経営計画書で、組織を上手に動かすポイントなどになりますので、参考にしてみてください。

バランスシートは会社の財務状況を示す重要な指標ですが、多くの経営者がこれを単なる結果として捉えています。しかし、企業の健全な成長や目標達成を実現するには、バランスシートを意図的に設計し、経営計画書を通じて組織を動かすことが大切だと考えてます。なぜ?かというと、スタッフの皆さんが何を行動すればよいかの道しるべになるからです。
1. バランスシートの役割と意図的な設計
バランスシートは、会社の資産、負債、純資産を明確に示すもの。経営の健康状態を客観的に把握するための重要なツールです。これを単なる記録のように扱っていては、企業の未来を形作る力を持ちません。たとえば、資産構成を見直すことで、収益性を高める資産の比率を増やしたり、成長を阻害する負債を圧縮したりといった意図的な取り組みが可能になります。
具体的には、次のような戦略的な思考が必要です。
- 流動資産の最適化: 売掛金の管理や在庫回転率の改善により、資金効率を高める。
- 固定資産の活用: 不要な固定資産を売却し、収益性の高い投資に転換する。
- 負債比率の調整: 適切なレバレッジを活用しつつ、財務の安定性を保つ。
これらは単なる財務指標の改善にとどまらず、経営の根幹を強化するための重要な施策と考えています。
2. 経営計画書の役割
バランスシートを意図的に導くためには、具体的な行動計画を示す経営計画書が不可欠ではないでしょうか。経営計画書は単なるスローガンや数字の羅列ではなく、組織全体が目標を共有し、具体的な行動に移せる実践的なツールであるべきです。
経営計画書を作成する際には、以下の点を意識すると良いかもです。
- 明確な目標設定: 目標は、売上高や利益率といった財務指標だけでなく、バランスシートの健全性を示す指標(自己資本比率、流動比率など)も含める。
- 部門ごとの役割と責任: 各部門が自分たちの行動とバランスシートへの影響を理解し、具体的な行動を取れるようにする。
- 進捗管理と見直し: 定期的に計画の進捗をチェックし、柔軟に修正する。
全社員がバランスシートの改善に向けた意識を持ち、組織全体で一丸となって取り組むことがでるようにするこいとが大切なんです。
3. 経営計画書を通じて組織を動かすための実践ポイント
経営計画書を通じて組織を動かすためには、具体的にどのようなアプローチが必要でしょうか?
- 全社的な目線合わせ: 経営計画書を作成したら、経営層だけでなく全社員がそれを理解し、納得できるように説明会や研修を実施。これ上手に実施している中小企業は非常に少ないように思います。
- KPI(重要業績評価指標)の設定: 各部門や個人が日々の業務を通じて貢献できる具体的なKPIを設定します。たとえば、営業部門であれば売掛金の早期回収率、製造部門であれば在庫削減率などです。ただし、KPIは流行りで運営する中小企業も多いですが、スタッフが理解してなく、”そのKPI意味ある?”って思ってると、上手に活用できませんので、要注意です。
- 成果を可視化する仕組み: 定期的に成果を見える化し、社員が自分たちの努力が会社全体の成果にどうつながっているかを実感できるようにします。
これらの取り組みによって、計画が「絵に描いた餅」とならず、実際に組織を動かす力を持つものになります。
4. バランスシートを意図的に導く文化を育てる
重要なのはこのプロセスを一過性のものとせず、企業文化として定着させることです。そのためには、経営者自らが先頭に立って意識改革を行い、社員に「バランスシートを意識した行動」が自然と身につくような環境を作ることが求められます。
たとえば、社員が日常的に財務状況を意識できるような仕組みを取り入れることも有効です。社内報やミーティングでの情報共有、部門ごとの財務目標の進捗報告など、小さな取り組みが大きな成果につながると考えています。スタッフに経営者意識を持たせるためにも、こうした取り組みは大切ですよね。
最後に、バランスシートを結果論とせず、意図的に導くことの重要性について書いてみました。鍵となるのが、経営計画書を活用して組織全体を動かすこと。これを実現することで、単なる数値の改善にとどまらず、企業としての成長や永続性を確保することが可能にるのではないでしょうか?
参考にしてみてくださいね(^_-)-☆